今回は、福井県敦賀の木の芽古道のウォーキングであった。木の芽古道は、福井県の嶺北嶺南を分ける分水嶺が木の芽山地である。木の芽山地の峠を越えて行く北陸道の内、最も険しい敦賀新保宿から今庄二つ屋宿の間を「木の芽古道」と呼ぶ。天長7年(830)ころ木の芽峠が開発され、明治まで主要官道であった。往時、源義経主従、新田義貞、道元禅師、織田信長、豊臣秀吉、松尾芭蕉等、数知れない人々がこの峠を越えて行ったとのことであった。
1時限目は新保の陣屋から木の芽峠までの坂道を約1時間登り続けた。(新保の陣屋は尊王攘夷派の水戸天狗党、悲劇のヒーロー武田耕雲斎等が逗留した陣屋である)途中からの道は一人ずつ縦になって歩く道であり、殆ど休むことなく登ったため非常に疲れた。(写真参照)
2時限目は、峠の茶屋で、茶屋の当主の前川氏の話を寒い中30分程聞き、茶屋の中にある秀吉から頂いたという茶釜を拝見させてもらった。寒さにガタガタと震えながら、茅葺で作られた峠の茶屋の歴史の深さを感じるこ
とができた。(写真参照)
3時限目は、紅葉を見ながら、坂道を下り温泉に入る時間であった。紅葉は写真のようにすばらしく、ここまで苦しくとも歩いてきたことが良かったと感じられた。また、ウォーキングの後の温泉は、毎度のことであるが明日への活力が湧いてきた。