先日、名古屋商科大学大学院での次世代エグゼクティブ・フロンティア・セミナーに参加した。大中教授の持続進化経営についての熱い講義であった。特に、「現代企業マネジメントの最優先強化課題は何か?」に興味が引かれた。その概略は下記の通りである。
現代企業マネジメントの最優先強化課題は、「部下のモチベーションを高める能力」とのことである。現在の短期業績偏重主義により心の病の増減傾向している(特に40~49歳の年代が1番多い)。なぜなら、ミドル層は株主価値重視の経営層からは、今期の売上と利益の確保を最優先とされ、一方で、社員協同体感覚の部下達からは、長期的な視点での人材育成を求められるからである。そのような精神的な疲労より、社員の人間的余裕と心身の健康状態が減少することで、既存の製品・サービスの品質低下と新製品・サービスの開発力が低下している傾向にある。
それを打破するためには、他者に「貢献」する意欲に基づく【進化能力】を高めることである。社員を「人間」として尊重しその進化力(貢献的モチベーション)を活かすことで結果的に業績(利益)を実現することである。モチベーションを高めるには、企業のトップが事業計画を明確にし、夢を語り、各従業員に目標を持たせることである。なぜなら、従業員のモチベーションが高まることは、企業業績の向上に繋がるからある。
中小企業の経営者の方々は、マネジメントの最優先強化課題は、「社員のモチベーション(特に貢献的モチベーション)を高めることが必要である」ことを十分に理解し、是非とも事業計画を策定し、そして従業員に夢を語ってください。