イノベーションのジレンマ

日本で唯一のDRAMメーカーのエルピーダメモリが2月27日に会社更生法の申請を行い、自主再建を断念した。リーマンショック後、産業活力再生法の適用を受け自主再建中であったが、市場低迷や円高の影響などで業績は低迷していた。理由としては、韓国のサムスン、米マイクロンにより競争力を奪われたからである。これはいわゆるイノベーションのジレンマが起きていたからだと思われる。

イノベーションのジレンマとは、優れた特色を持つ商品を売る巨大企業がその特色を改良することのみに目を奪われ、顧客の真の需要に目が届かず、その商品より劣るが、新たな特色を持つ商品を売り出し始めた進行企業の前に力を失うことである。なぜなら、多くの場合、優れた大

企業は、高性能、高利益率の市場を目指して競争するうちに、当初の顧客の需要を満たしすぎたことに気がつかないからである(過剰品質となっている)。そのために、低価格の分野に空白が生じ、破壊的技術を採用した競争相手が入り込む余地が出来、それが優良企業の失敗に繋がるのである。

破壊的技術は、初期においては、主流から外れた少数の、たいていは新しい顧客に評価される特徴がある。破壊的技術を利用した製品の方が、通常は低価格、シンプル、小型で、使い勝手が良い場合が多いからである。この破壊的技術こそ中小企業が持つべき技術であり、成長の源となり得るものである。        参照:イノベーションのジレンマ(クレイトン・クリステンセン)

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